こんにちは。一級葬祭ディレクター香華殿の吉川です。
亡くなる方の約9割以上が病院です。今回は大切な方が病院で亡くなったと想定して、
その後のご安置と葬儀の打合せに使われる用語についてお話します。
◆死亡から搬送・安置
病院など自宅以外の場所で、家族が亡くなると【ご安置】できる場所への移動が必要です。
亡くなってから、自宅などの【安置場所】へご安置が終了するまでに使われる用語と意味を、流れに沿って解説します。
葬儀社は、ご遺族より依頼を受けて、病院に故人をお迎えに行き、【寝台車】で【安置先】となる【自宅または斎場】に【搬送】します。安置先がご自宅の場合には自宅の敷布団にご【安置】します。香華殿などの斎場に安置する場合、敷布団は斎場でご用意します
専用のシーツと掛布団・枕は葬儀社にて準備を致します。さらに枕元には【枕飾り】と【枕仏花】を飾らせていただきます。
それでは上記の文面より語句の解説です。
【寝台車】とは
故人が寝たまま乗ることができます。構造は救急車に似ており「搬送車」とも呼ばれます。
【搬送】とは
葬儀社での「搬送」はご遺体を寝台車で移動することをさし「ご移動」と表現することもあります。
【安置(あんち)】とは
通夜までの間、自宅または斎場でご遺体を布団に寝かせ、「枕飾り」をそばに置きます。
法律では、特定の感染症以外は亡くなってから24時間は火葬することができないため、安置は必要になります。
【自宅安置】とは
自宅安置は、一般的に故人の自宅を使用します。それが難しければ、他の家族の家
に安置する場合もあります。自宅の敷布団のみが必要です。
【斎場安置】付き添い安置と預かり安置
はじめに、「斎場」とは本州の多くの地域では「火葬場」を意味する場合が多いのですが、北海道の札幌市近郊では葬儀社が運営する「葬儀専用施設(ホール)」をさします。
ほとんどの斎場には安置する場所が併設されており、マンションにお住まいの方や自宅でのご安置が困難または避けたい方は、斎場に安置を希望されます。室料などの安置費用は有料で別途費用がかかります。
困難な方や、
さらに【斎場安置】には、遺族が一緒に過ごす為の広めのお部屋を利用する「付き添い安置」と、付き添う事が出来ない「預かり安置」があります。
香華殿は、札幌東斎場(札幌市東区)・北広島斎場(北広島市)・恵庭斎場(恵庭市)があり、安置場所が使用中の場合は、一時的に近隣の姉妹斎場「ウィズハウス」の施設を使用する事もあります。
斎場での安置では、敷布団などは斎場が準備しますので一切必要ありません。
【枕飾り(まくらかざり)】
枕飾りは、通夜までの間に弔問にいらした方がお参りをするために、枕元に飾る祭壇です。仏教では白木で作られた経机の上に、一膳飯のほか線香・ろうそく・香炉・枕花(白いお花やお樒)を置きます。宗派によっては団子や水が必要です。
神式の場合は仏教と異なり、ロウソク・米・塩・水などを飾ります。
キリスト教ではロウソクだけを置くことが多く、教会によっては何も置かない場合もあります。
【枕仏花】
枕元に置く白色中心のお花をご用意いたします。(一部宗派ではお樒をご用意いたします)
◆ご安置・枕経から葬儀の打ち合わせ
ご安置を終えましたら、搬送したスタッフと「通夜・葬儀・告別式の日程と時間」の仮決定と「希望斎場のホール予約」の打ち合わせを行い、僧侶へ連絡します。
その後僧侶より【枕経】をいたただき、仮決定した日程を伝えて寺院の都合が良ければ「日時の確定」となります。都合が悪ければ寺院の都合に合わせます。
その後は葬儀社と【葬儀内容の打ちあわせ】をおこないます。
それでは上記の文面より語句の解説です。
【枕経(まくらきょう)】
仏教式において、故人が臨終後にいただく最初のお経です。
僧侶はご安置されている場所に赴いて読経し、終了後は遺族と葬儀の日時や僧侶の人数、戒名(法名)についての打ち合わせを行います。
僧侶用の座布団がある場合は、僧侶の到着時に取り替えます。
葬儀日程の日時に関しては僧侶との話で確定しますので、事前に葬儀社との調整が必要です。
尚、僧侶へはこの段階で「お布施」などのお礼は必要ありません。
神式では神官に来ていただき「枕直しの儀」を行い、キリスト式でも同様で、神父・牧師に来ていただきます。
【葬儀内容の打ち合わせ】
葬儀内容の打ち合わせとは祭壇のお花をはじめ、親族に振舞う食事の内容や数量、そして香典返しの内容等々、葬儀社の担当者と打ち合わせを行います。所要時間は1時間~1時間半ほどです。
直接葬儀費用に関わることになりますので、喪主または家族の方で決定権を持っている方が行います。
香華殿では打ち合わせの後に見積もりの提示を行い、予算が合わなければ自由に変更することができますので安心です。
まとめ
・亡くなる方の9割以上が病院です。病院でのご安置は一時的な事ですので、速やかに移動しなければなりません。
・通常は通夜までの間はご安置します。通夜などの式が無くても24時間は火葬ができないので、その間以上は安置をしなければなりません。
・葬儀社は日常的に葬儀に携わっており「葬儀用語」を使っていますが、一般の方にはなじみが無い場合が多いです。葬儀社が話している意味が解らない場合は、必ず聞くようにしましょう。