こんにちは。一級葬祭ディレクター香華殿の吉川です。
今回は、お葬式で使う用語をお葬式の経験の無い方、少ない方向けに解説します。
初回の今回は、お葬式の形式(種類)についてのメリット・デメリットも合わせてご紹介します。
◆お葬式の形式(種類)
最近は【直葬】や【一日葬】が増えつつあり、まずこちらの解説とメリット・デメリットをおり混ぜて解説します。
【直葬】とは
病院などで臨終を迎えて直接火葬場に向かうと思っている方もいるようですが、法律では死亡から24時間以降の火葬と決められています。
病院に安置することができないので、それまでの間は、自宅または斎場などへのご安置が必要です。
直葬は、一般的に親族のみの少人数(1~5名ほど)で行い、ご安置場所で納棺後に火葬場に向かうだけとなります。そのため寺院の読経など宗教者の関りはなく祭壇も飾りません。
メリット=最も簡素で最低限の費用で行える。
デメリット=家族の合意でも親族には理解を得られないことがある。
【一日葬】とは
「簡素に行いたいけど、火葬だけはちょっと・・・せめてお経だけもあげてもらいたいし」という方が多いようです。
一日葬は、出棺(火葬するの日)の日に1日だけ寺院など宗教家に来てもらい「式」を行います。
最近行うようになったので、「一日だけでは行えない」と宗教家の理解を得られない場合があるので注意が必要です。
遺族の意向で宗教家を呼ばず「無宗教」にて、お別れの時間を設ける事もあります。
お通夜が無く葬儀だけと考えれば簡単ですね。
通常は10名以下の小規模で行わることが多いです。
メリット=式が一度しかないので時間の制約が少ない。
デメリット=親族の理解はもちろん、宗教家の理解が得られず行えないことも。
【家族葬】とは
「家族を中心とした葬儀」と広い意味です。一般会葬者を含めても小規模の葬儀の場合使われます。近年では家族・親族のみで一般会葬者を呼ばないと定義づけされつつあります。
一般の方にに周知する新聞の「おくやみ欄」掲載の有無を決める事も必要です。
メリット=小規模の葬儀の為、気を遣う人の人数も少なくしっかりとお別れができる。
デメリット=一般会葬をセーブすることで香典収入が少ない。葬儀終了後に自宅のお参りが増える。
【一般葬】とは
親族はもちろん、新聞のおくやみ欄や電話連絡などで積極的に周知します。
一般会葬者が少なくても、一般に周知したことにより一般葬と呼ばれます。
メリット=会葬者が多ければ香典収入も多くなります。葬儀終了後の自宅へのお参りが少ない。
デメリット=多くの参列者にあいさつやお礼で気を遣います。広いホールで費用が高くなることがある。
【密葬】とは
密葬の本来の意味は「本葬」という大きい葬儀の前に親族だけで行う事をさします。例として本葬とは著名人などがまず密葬を行った後に十分な準備期間を置いてから「お別れ会」などの「本葬」を行う事をさします。
家族・親族のみで一般会葬を呼ばない葬儀の意味で使う場合もあります。
【社葬】とは
会社の社長や創業者の会社で行う葬儀です。また、仕事中に亡くなった社員にも行われる場合があります。
大型葬になることも多く、準備期間と会葬者の影響を考えて一般の方より日数を空けてから行うことが一般的です。
【無宗教葬】とは
宗教者の入らない葬儀。式としても決まりは一切なく一から希望通りの葬儀を作り上げることができる反面、式の構成を取り決め無くてはなりません。葬儀社と細かいところまで相談する必要があります。
香華殿では遺族の負担も少なくご希望の楽曲を使った生演奏の「音楽葬」が評判です。
メリット=宗教家に支払うお布施などのお礼は必要ありません。
デメリット=親族より宗教家に依頼しないことの反発が予想されるため、事前の了承が必要です。
【会葬者】とは
上記でよく出てきましたので少々詳しくお話します。
葬儀に参加する会葬者は大きく3つに分けられます。
・遺族⇒亡くなった故人の家族
・親族(親戚)⇒字の通り親戚ですが、夫婦のどちらかが亡くなった場合の中心になるのは「ご主人側と奥様側」です。
・一般会葬者⇒故人を含めた遺族の友人や知人。会社の同僚なども含まれます。
◆【死亡】には多くの表現。
一般的に【亡くなる】という表現には多くの言葉が存在します。
亡くなる、臨終(りんじゅう)、死去(しきょ)、逝去(せいきょ)、他界(たかい)、目を落とす、逝く(いく)、等々…書ききれません。
使い方に困ってしまいますが、話す場合と文字にする場合、家族の場合と他人からの場合などそれぞれに使い分けをされます。
そして新聞記事などのように心が入らなく事実を伝えるのは死亡や死去でしょうか。
家族側の場合で、第三者に電話などで伝える場合は、「〇〇が今日の○時○分亡くなりました。」
が一般的で「他界」という言葉もよくつかわれます。「逝去」はご逝去など第三者からの敬語にあたるので家族側は使いません。
もし、ご自分が当事者になったときは、使い慣れない言葉を使う余裕はないかもしれません。普段通りの使い慣れた言葉を使う事が不自然にならずに良いかもしれませんね。
ご不明な事がありましたら、香華殿では、専門スタッフがみなさまのお悩みやご相談にお答えします。
◆まとめ
・近年では、「直葬」や「一日葬」が増えつつあります。
・家族葬や一般葬、そして直葬などはメリットやデメリットがあります。
・葬儀の形式はそれぞれの家庭にあった選び方が必要です。