北海道のお葬式には他の地域に無い風習があり、知らずに参列すると驚くことも多いと思います。
今回はそんな北海道の葬儀ならではの特徴・風習・マナーをご紹介しますので、一度ご覧いただくと安心できるのではないでしょうか。
1.供花(きょうか)
2.香典
3.返礼品
4.通夜振舞い
5.霊柩車
6.繰り上げ法要
7.集合写真
8.函館方面の骨葬について
9.まとめ
1.供花
お葬式の時に祭壇の周りや会場の両サイドに飾られているお花を(きょうか)と言います。
供花は故人の親族や知人がお悔やみの気持ちを込めて、喪主宛に贈ります。
北海道の葬儀に供花を贈る場合、アレンジメントで8,000円~20,000円、スタンドで12,000円~30,000円が相場と言えるでしょう。
北海道の供花について詳しくは葬儀で供える「供花」と「供物」 手配方法や北海道の相場を解説!をご覧ください。
2.香典
北海道の葬儀では、香典袋に住所・氏名・香典の金額を記入して葬儀役員である受付にお渡しします。
受付では香典袋の中を確認して領収書を発行します。そのため芳名帳に自分で記入するという作業はありません。
北海道以外の地域の方にとって葬儀の香典に対して領収書が発行されるという習慣は馴染みが無いと思いますが、北海道ではそれが常識となっていることを覚えておくと、葬儀に参列する際戸惑わずに対応することができます。
北海道の葬儀における香典の相場は下記の通りです。
・一般参列(友人・知人・職場の同僚など)の方 5,000円
・親戚 10,000円~30,000円
・兄弟 30,000円~50,000円
・祖父母 10,000円~30,000円
・両親 30,000円~100,000円
香典に2万円を渡すのは良くないという話を聞くこともありますが、これは結婚式のご祝儀に偶数の金額を渡すのは良くないという話の影響だと思われます。本来香典に2万円を包む事に問題はありません。
3.返礼品
本州では1/3~1/2を返礼品としてお返しするのが一般的です。以前は49日の喪が明けてからお渡ししていましたが、現在は49日が明ける前にお渡しする地域もあります。
北海道では即日返しで1,000円前後のお茶やコーヒー、海苔などを「香典返し」としてお渡しします。この方法だと本州と違い、香典の1/3~1/2をお返しすることにはなりませんが、大変な時はお互い様という考え方で遺族の負担を軽減する意味合いがあるのではないでしょうか。
とは言え、北海道でも高額な香典(2万円以上)をいただいた場合は、49日法要が終わった後にあらためてお返しをお渡しします。
4.通夜振舞い
本州の通夜振舞いには一般会葬者も参加することが多いのですが、北海道では基本的に親族のみが参加します。
とは言え北海道にも本州の通夜振舞いを簡略化したものと思われる風習が見られる地域も存在します。
例えば函館方面ではお通夜の後、多くの場合一般会葬者も一緒にビールを飲んだり乾物をつまんだりします。その後、親族のみであらためて通夜振舞を行います。恵庭では一般会葬者が帰る際にペットボトルのお茶をお渡しします。
札幌や隣接する北広島ではそのような習慣は見られず、一般会葬者は通夜後そのまま帰宅します。
5.霊柩車
告別式が終わり斎場から火葬場に移動する際に、遺族が乗るバスにご遺体を納めることができるのも特徴的です。ご遺体をバスに納めることに抵抗がある方は、霊柩車の利用を希望することを事前に葬儀社に伝えた方が良いでしょう。香華殿では、霊柩車のご用意もございます。
6.繰り上げ法要
火葬が終わり斎場に戻った後は、四十九日までの法要を繰り上げて行います。
これは遠方から法要に来られない親戚のために行うものです。葬儀当日に繰り上げて行うからと言って、本来の法要の時期に何もしないというわけではなく、ほとんどの場合家族のみで正式に法要を行います。
7.集合写真
北海道では葬儀の際、祭壇の前で集合写真を撮るという習慣があります。
これは、北海道は広く親戚が集まる機会が少ないために生まれた習慣だと言われています。
撮影した写真を焼き増しして、後日親戚に渡す事もあります。
香華殿でも集合写真の撮影を承っていますので、お気軽にご相談ください。
8.函館では火葬後に葬儀を行う【骨葬】が一般的
北海道の中でも、函館地方では火葬後に葬儀を行う【骨葬】が一般的です。
葬儀ではご遺体が遺骨となっているため、親しい方の訃報を受けてご遺体との対面を希望する場合は、ご遺族に相談してみましょう。
9.まとめ
・供花や香典の相場は地域によって違うため、北海道の相場を確認しておきましょう。
・北海道の返礼品は一般的に即日返しで1000円前後のお茶やコーヒー、海苔などをお渡しします。2万円以上の高額な香典をいただいた時は、多くの場合49日法要が終わった後にあらためてお返しをお渡しします。